優勝を決めたのは星稜高校!夏の高校野球 石川大会 2019 〜 第101回全国高校野球 甲子園へ 星稜高校は2年連続20回目の出場

毎年この時期になると俄然盛り上がってくる高校野球。

とくに今年は、全国的に注目される選手もおり、一見の価値があります。

ローカルな場所で見るにはハイレベルな試合が観れる可能性があるということで、今年の決勝は例年に類を見ない人出でした。全国から1万4千もの人が県立野球場に集まったそうです。私は運良く内野席で見れましたが、立ち見の人も多く、周りで飛び交う会話には、長崎から、北海道から、と漏れ聞こえ、本当に全国から高校野球ファンが集まっていたと思います。

2014年の劇的なゲームで印象に強い、「星稜 対 小松大谷」 という好カードだったこともあるのだと思います。星稜の奥川投手を一目見たいという人もきっと多かったでしょう。

8月6日から甲子園球場で、全国からこうやって県の大会を勝ち抜いた代表たちの戦いが始まります。

今年のベスト4を振り返る

石川県の全44校が戦い、準決勝は27日(土)、台風が近づいていることもあり、不安定な気圧と変化しやすい気候の中、2試合が行われました。

第1試合は、星稜 対 鵬学園(8 – 6)
第2試合は、小松大谷 対 津幡(10 – 3)

どちらの試合も鬼気迫るものでした。

第1試合では、星稜の山瀬ー奥川バッテリーと中学時代に宇ノ気中で全国制覇したチームメイト、鵬学園の背番号は8、左腕小池田くんがリリーフ登板しました。この3人は幼馴染で小さいときから同じチームで切磋琢磨してきた仲間。延長10回に及ぶ真剣勝負でした。鵬学園はシードを守る強豪校ですが、準決勝進出は初だそう。強く降る雨の中で、満身創痍で投げ切り、泣きながらバッターボックスに立ち、気迫で打った小池田くんの姿が忘れられません。

第2試合では、3回くらいからも試合終了までずっと雨が降り続けていて、両ピッチャー制球がとても困難のようでした。いつものように力が出せないもどかしさの中で、最善を尽くすナインたち、目が離せませんでした。この夏に向けてすべてをかけてきている人たちなので、一瞬一瞬が弾けるようです。最後まで諦めないで投げ抜いた津幡のピッチャー松田くんでしたが、小松大谷の打線パワーは抑えきれないようでした。

決勝は、星稜 対 小松大谷 の好カード

準決勝の翌日28(日)13時からの試合開始でしたが、当日9時にはもうチケット売り場に行列ができており、試合開始直後にチケット販売を停止するほどたくさんの観客が詰め掛けました。過去、夏の大会で外野席を解放した事例はほとんどないそう。

試合の前半は実力が拮抗し、相手のエラーで得点につながるというような、張り詰めた試合運びでした。グラウンド整備の後、星稜の1得点リードでそのまま終わるかと思いきや、今夏打って活躍している小松大谷の山根くんのソロホームランで同点に。一気にピリつくグラウンドで、目に見えて奥川くんの険しさが増しました。前日に相当に消耗する試合で勝ち進んできている両校、どちらもピッチャーは疲れが隠せません。

9回表、ここで得点できなければ、甲子園への扉が閉じてしまうかもしれない。星稜高校の打線は、代打を駆使して2アウトで満塁にまで持ち込みました。そして一番バッターへ。なかなか思うように打てていない東海林くんが、小松大谷ピッチャー生長くんの気持ちのこもった一球一球、何球も投げさせ粘ります。数えてみると既に7球目、東海林くんは満塁ホームランをセンター方向に放ちました。一気に逆転。ホームからベンチに笑顔で帰ってくる4人に、ピッチャー奥川くんは目に涙をためていました。

ここで、なんとか返したい小松大谷打線でしたが、気持ちが強くなっている奥川くんは最後の回でこの試合最速の153キロを絞り出します。この日でいちばんキレを増したボールに小松大谷打線は三者凡退。星稜6 – 2小松大谷で試合終了となりました。

どちらが勝ってもおかしくなかったこの試合、勝てた星稜はほんのちょっとの何かの加減で、試合の流れを引き寄せました。この何かほんのちょっとは、一瞬のことだと思います。感情の揺れが波のように重なり合う中で、勝負って決まってしまうんだな、と思った試合でした。

第101回 今年の夏の甲子園は

8月6日(火)から始まります。そのための抽選は3日、星稜初戦の対戦相手が決まります。

全国でこの大変な試合を勝ち抜いたチームが、さらに集まる甲子園は、ずっともっと熱くなること間違いなしで、全高校球児を見届けたいという気持ちが高まります。が、地元民としては、注目選手が特に集まっている今年の星稜高校を盛大に応援したいと思います。勝っても負けても、楽しみ見させてくれてありがとう、という気持ちなのですが、たくさん試合を観れるならそれが嬉しいということには違いなく、みんなが後悔なく力を出し切れるよう祈っています。

【星稜】言わずと知れた、ゴジラ松井さんの母校である星稜高校。現在スタメンレギュラー9人中、7人が中学時代に全国制覇を経験しているという黄金期を迎えています。甲子園の直後にある侍ジャパンU-18の日本代表候補に星稜高校からは3人選出されています。「必笑」をモットーに、選手たちは常に笑顔でプレーを心がけており、観ている者まで一緒に泣いたり笑ったりしながら青春している気持ちになります。
所在地は金沢市小坂町南206。鍋谷正二校長。 スクールカラーは黄色。

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