星稜高校 準優勝!! 〜2019年夏の甲子園〜 おめでとう、そしてお疲れ様でした!

大会最後の試合まで、つまり決勝戦まで残ることを、「日本一長い夏」と表現しますが、山瀬キャプテンは、石川県を出発するときに「日本一長い夏を日本一楽しんできたいです」というように言っていました。それが彼らのいちばんの目的であり、本当にそれをきっちり果たして帰ってきました。

  • 林監督は初の決勝戦

前山下監督が24年前の当時、山本省吾投手(現ソフトバンクスカウト)を擁して準優勝を為した以後の10数年は、星稜が夏の甲子園出場することかなり減ってしまっていました(16年間で2)。現在の監督である林和成さんが就任したのは2011年で、それからの9年間では5回の夏の甲子園出場を果たしています。

林監督は選手時代を含めても「甲子園決勝戦」という場は未知の世界だった、と報告会でおしゃっています。高校野球の監督ならば、誰もが目指す場所のひとつであろう「甲子園」と、その「決勝の舞台」と「優勝」。「甲子園」の経験を着々と重ね、「決勝の舞台」を体験した星稜ナインと林監督は、そのひとつ先の「優勝」を体験するための何かをどういうふうに掴み取っていくのか、これからまた見る楽しみが増えました。

  • 星稜に送った松井さんの言葉

星稜OBの松井秀喜さんが、試合直後にコメントを発表されました。最初からずっと試合を見守っていたことや、今大会で得られた変化と収穫などが述べられていました。そして、印象的だったのは「でも、ここで優勝できないのが星稜。母校のそういうところも大好きです。何か新たな宿題が残った感じですね。」と深い愛情を感じる一言です。

また「星稜高校野球部のモットーは、あくまでも、野球を通しての人間形成」で、それが「校訓である、社会に役立つ人間の形成につながっていくと考えています。」と続けています。このことを誰でもない松井さんが言うということが、ずっしりと説得力を持って、星稜らしさを表しているのだな、と思いました。

決勝戦で勝つために、他にも出来たことはあったのではないか、と思われる方も多いかと思います。だけど、このチームの集大成として、彼らの人として成長をいちばん表現できる采配という意味で完璧だった、ということが松井さんの言葉で分かります。

  • 今大会の主役だった星稜ナイン

甲子園はいつでもすべての球児が主役の舞台ですが、星稜は昨年の夏から優勝候補として注目されながらも敗退してきた経緯があります。タイブレークで劇的に負けたり、騒動になったり、精神的に折れてしまいそうな場面も幾度となくありました。

大きな期待になっていた山瀬奥川バッテリーもこれが最後の夏です。それぞれの試練をくぐり抜けながら結束を強め、自分たちのシンプルな目的に立ち戻ってはチームの実力をつけていきました。それが如実に現れたのは、3回戦智弁和歌山戦以降の3試合だと思います。大いに記録と記憶に残る戦いをつくってくれました。

決勝戦スタメン

1  東海林航介 (3)
2  有松和輝 (3)
3  知田爽汰 (2)
4  内山壮真 (2)
5  大高正寛 (3)
6  福本陽生 (3)
7  岡田大響 (3)
8  奥川恭伸 (3)
9  山瀬慎之助 (3主将)

ベンチ入りメンバー

山本伊織 (3)
寺沢孝多 (3)
荻原吟哉 (2)
竹村紘人 (3)
寺西成騎 (2)
鈴木快明 (3)
新保温己 (3)
高木宏望 (2)
今井秀輔 (2)
浜塚光希 記録員

全身全霊でめいっぱいに、甲子園を楽しむ姿をたっぷり魅せてくれた星稜ナインに最大限の賛辞と祝福と、なんかいろいろたくさんの気持ちを贈りたいと思います。こういった姿を私たちが見れるのも、本人たちの日々の努力と、それをサポートする多くの関係者の方すべてがあってのことだと想像できます。この大きなうねりを体験できたことに感謝します。改めて、星稜高校準優勝、おめでとうございます!そして、ありがとうございました!

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