東京で、金沢みーつけたっ! ―東大は元・加賀前田藩の江戸上屋敷―

東京大学といえば頭の良い人達が集まる大学として凄いインパクトがありますが、東京の文京区にある東大本郷キャンパスは、元々は加賀前田藩の江戸上屋敷でした。東大のシンボルといわれる赤門も、元は加賀前田藩上屋敷の正門でした。

平成22年(2010年)に封切られた堺雅人さん主演の映画『武士の家計簿』でも、堺さんの父親役を演じた中村雅俊さんが何度も自慢していましたね。
「赤門は、文政10年(1827年)、加賀藩第13代藩主・前田斉康公が、徳川第11代将軍・徳川家斉公の娘、溶姫(やすひめ)様を正室にお迎えするために創建された由緒ある門なんです!」

平成6年(1994年)まで、金沢城の中に金沢大学がありましたが、加賀藩江戸上屋敷の中にある東大より、金沢城の中にある金沢大学の方が凄いんじゃない!? って私は思っていました。
石川門は素晴らしすぎる大学の正門でしたよね! もしかすると世界一の大学の門だったかも?東大本郷キャンパスの中には、夏目漱石の小説『三四郎』の舞台にもなった三四郎池が今もありますが、この池も、元は加賀前田藩江戸上屋敷の大名庭園の池でした。

池の形が『心』の字の形なので、心字池と呼ばれていたそうです。

三四郎池のまわりを歩いていると、どことなく、兼六園に似た雰囲気があるように思います。同じ庭師さんが作庭したのかな?

どうでしょう? 感じませんか?でも手入れが行き届いていないんですよね。残念です。
兼六園の庭師の方々に東京まで来ていただいて、一度手入れ指導をしていただきたい、と思うくらいです。

一般の人は入れない『懐徳館庭園』というエリアが今も本郷キャンパスの南西にはあり、そちらは平成27年(2015年)に国の名勝に指定されました。

『懐徳館庭園』は明治に入ってから、前田家16代当主の前田利嗣氏と16代当主の利為氏が、前田家庭師の伊東彦左衛門氏に作庭を依頼して完成させたものだそうで、明治期の前田氏本郷本邸だったそうです。

東京は昭和19年(1944年)から20年(1945年)にかけて、大空襲に何度も見舞われ、東大の周辺も被害に遭っていますが、この前田家本郷本邸の庭の部分は被害に遭わず、作庭当時の明治の風景を残しています。

でも現在は東大総長の迎賓施設になっているので、ホームカミングデーの時くらいしか入れないんです。

ホームカミングデーっていうのは同窓会のこと。つまり東大卒業生しか入れないってこと、ですよね?

う~ん、やっぱり私は入れないのか……。

でも金沢城のお庭だった兼六園は誰でも入れるので良かったですね。

それってよく考えてみると、とても贅沢なことなんですねー!

東大HPより、明治期の前田氏本郷本邸『懐徳館庭園』
http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/news/topics/topics_z1601_00004.html

東京大学本郷キャンパス 〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1

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