普段何気なく使っている図書館も、実は色んな歴史や想いが込められていることがあります。今回はレトロな外観が特徴的な玉川図書館について、その建築の逸話を紹介します。
エムザ近く、玉川町に位置し、アクセスのよい玉川図書館。玉川こども図書館と玉川公園が隣接しているので、玉川図書館を出ると緑豊かな通りに子供の元気な声が聞こえ、明るく和やかな雰囲気です。桜の季節にもおすすめです。歴史を感じさせる赤レンガは、大正時代からのもの。歴史の重みや深みを感じさせる建物ですが、アーチ状の冊子が軽やかな印象を与えています。
そして、図書館の隣にある建物にはこんな看板があります。実は、この一帯はもともと、明治時代に建てられたレンガ造りのタバコ工場だったのです。タバコ工場が別の土地に移動したことで、残った工場跡の一部を近世資料館して活用しているのです。
その建物に付随する本館を、谷口吉郎が監修。谷口吉郎は金沢出身のモダニズム建築の父と呼ばれ、藤村記念堂や東宮御所、ホテルオークラなどを手掛けています。そして、設計を手掛けたのは息子の谷口吉生。ハーバード大学で建築を学び、ニューヨーク近代美術館や東京国立博物館などを手掛けた現代建築科です。以前金沢時間で紹介した、禅建築として名高い鈴木大拙館も彼の作品ですよ。そんな金沢が育んだ建築家、谷口吉郎・吉生親子が唯一共同で手掛けた作品が玉川図書館だというのだから、普段何気なく利用している図書館がとても趣深く感じます。普段別の図書館を利用している方も、一度お散歩がてらに訪れてみてはいかがでしょうか。私のお気に入りは中庭。光が入りこんで心地良いですよ。
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図書館名 |
金沢市立玉川図書館 |
TEL |
076-221-1960 |
WEB |
|
住所 |
〒920-0863 石川県金沢市玉川町2-20 |
営業時間 |
10:00~19:00(火~金)/10:00~17:00(土・日・祝・休日) |
定休日 |
月曜日、年末年始、特別整理期間(6月・11月の一部) |
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